
DMCAとは?企業ブログ運営者が知っておくべき著作権削除制度
DMCA(Digital Millennium Copyright Act)とは、アメリカの著作権法に基づく制度で、著作権を侵害しているウェブページの削除をインターネットサービスプロバイダ(ISP)や検索エンジン事業者に対して申し立てるための仕組みです。
Googleもこの制度に準拠しており、自社のブログ記事やサービス紹介ページが他サイトに無断でコピーされた場合、Google検索からそのコピーサイトを削除申請することが可能です。
企業のWeb担当者にとっては、ブランド保護とSEO対策の一環として、正しい知識と手順を理解することが重要です。
コピーサイトがサイトと検索評価に与えるリスク
盗用されたブログ記事が検索結果で自社サイトより上位に表示されてしまうと、集客機会の損失だけでなく、「公式情報なのか偽物なのか」という信用問題に発展する可能性があります。
特にコーポレートサイトや商品紹介のランディングページでは、コピーコンテンツがGoogleから重複コンテンツと判定されると、自社ページの評価が下がることも。
被害に気づいたら、早めの対応が必要です。
申請の注意点
このコンテンツが著作権侵害であると虚偽の申し立てを行った場合、損害賠償責任(費用および弁護士費用を含む)を問われることがあります。
著作権侵害による削除通知を送信できるのは、著作権者またはその正式な代表者のみ。申立人は著作権侵害による削除通知を提出する前に著作権に関する抗弁、制限、または例外について検討すべきであると米国の裁判所が判断した例もあります。
オンラインのコンテンツが著作権侵害にあたるかが明確でない場合は、まず弁護士に相談したほうが良いかもしれません。
GoogleへのDMCA削除申請の書き方(広報・Web担当者向け)
Googleでは、「著作権侵害の報告: ウェブ検索」から申請が可能です。
基本的に次の項目を記載する必要があります。
- 連絡先情報(企業名、担当者名)
- 権利を侵害されたオリジナルのページURL(自社ブログなど)
- 著作権を侵害しているコピーサイトのURL
- 宣誓文と署名(「虚偽の申し立てではない」と保証する記述)
googleログインチェック
削除リクエストへの返信は、ログインしている Google アカウントまたは Gmail アカウント(このページの右上に表示)に送信されるため、ログインしているGoogleアカウントが間違っていないか確認してください。
連絡先情報(企業名、担当者名)

姓名には申請者の名前。会社員などで著作権者ではない場合は会社名を記載、対象となる著作権者「その他」を選択していただき、「ご自身が代理を務める著作権所有者を追加」という箇所には会社名を追加してください。
対象著作物

「あなたの著作権侵害の申立ては、今後開催予定のライブイベント(例:コンサート、スポーツ中継、配信イベントなど)が、**無断でリアルタイムにストリーミングされている/される予定であることに関係していますか?」
という意味ですなのでそれに従って選択してください。
対象著作物の特定と説明

特定と説明には著作権の侵害をされた箇所を記載してください。下記、申請の際の例です。
「https://www/◯◯◯.com こちらの不正サイトは、弊社が運営している正規ブランドサイトのデザイン・構成・テキスト・商品画像・ブランド名などを無断でコピーまたは模倣しており、明らかに著作権を侵害しています。これにより、ユーザーに誤解を与え、ブランド価値の毀損および消費者被害のリスクが生じています。早急な削除対応をお願いいたします。」
正当な場所に関してはご自身が持つWebサイトのURLを入力してください。複数ある場合は改行して1行づつ入力してください。
権利を侵害している著作物の場所

権利を侵害している著作物の場所には通報するURLをを入力してください。複数ある場合は改行して1行づつ入力してください。
また、複数のジャンルが複製されていて一括で申請したい場合は新規グループを追加して申請してください。
誓約文

誓約文にチェックを入れ、署名には日付と冒頭で記入した申請者名の署名を入力してください。
最後に送信を押して完了です。
Lumenとは?
Lumenは、オンライン上の削除リクエストを集約・公開している独立したプロジェクトです。言論の自由と透明性を目的に、Googleなどから送られてきた削除申請の一部を記録・公開しています。
申請後の流れと否認された場合の対応
申請が受理されると、数日〜1週間程度でGoogleから削除対応の有無について連絡が届きます。
削除が通れば、該当のページは検索から消えますが、不十分な説明や証拠不足の場合は却下されることもあります。
その際は、再申請することも可能で、「書き方」を見直し、具体性を持たせることが重要です。例えば、「どの部分が一致しているか」「どの記事タイトルが盗用されたか」などを明確に示しましょう。